NICUは新生児のための集中治療室です。命を守る最前線での看護には、喜びもありますが、体力的・精神的な負担も大きいですよね。
「このまま続けられるかな?」「転職したいかも…」
と考えたことがある方も多いのではないでしょうか。
私も新卒でNICUに配属され、5年勤務しました。結婚・出産したあと、夜勤回数の多いNICUでの勤務が難しく転職を決意しました。しかし、当時の私に大きな悩みが…!

私、新生児医療しか経験ない…どうしよう!
そんな私がどのように転職を考え、どんな道を選んだのか、体験を交えながら解説します。
この記事では「NICU看護師が生かせる転職先」と「転職先ごとのメリット・デメリット」について解説します。NICUでの経験を振り返って、新たな道をすすむ手助けになると思いますので、ぜひ参考にしてみてください!
NICU看護師の強みを整理しよう!
NICU看護師=新生児だけ?
そんなことはありません!NICUで身につくスキルは、実は様々な現場で重宝されます。まず、NICUでの経験が看護師人生でどのように生かせるか分析してみましょう!
- 高度な観察力・判断力
- 専門的な知識・技術
- 家族支援・コミュニケーション力
- 発達に関する知識・地域連携
- 感染対策への知識と技術
1.高度な観察力・判断力
新生児は急激に状態が変化がするため、小さなサインを見逃さない観察力が鍛えられます。また、緊急時には迅速な判断が必要なため、これらの能力は他の診療科でも強みになります。急変や緊急入院で培われた臨機応変に対応する能力は、十分にアポールポイントになります。そして、言葉を話さない赤ちゃんをよく観察する技術は、対象が赤ちゃんでなくなっても役立つスキルです。
2.専門的な知識・技術
NICUでは、人工呼吸器管理や緻密な輸液管理、急変を要する循環管理などの高度な医療技術を提供します。そして、呼吸器系、循環器系、外科系など新生児の全身の疾患をみるので、アセスメント能力が非常に高くなります。新生児という特徴はあるものの、全身管理ができることは、強みになるでしょう。
3.家族支援・コミュニケーション力
NICUでは、家族の精神的サポートが不可欠です。家族の不安を軽減するための説明力や傾聴力が身についており、どの診療科でも役立ちます。患者と家族、そして多職種とのコミュニケーションは看護師として重要なスキルです。
4.発達に関する知識・地域連携
新生児の発達やケアに関する専門知識があり、小児科や保育関連施設、保健師などで働く際は強みとなります。在宅医療が必要な場合もあり、退院調整や保健所連携など地域との関わりも強いため、より専門的な知識をもって転職に役立てることができます。
5.感染対策の徹底
NICUでは、未熟児や免疫力の低い新生児をケアするため、感染管理の知識や手技が徹底されています。感染管理のスキルは、どの医療機関でも求められるでしょう。
NICU経験が生かせるおすすめ転職先4選
NICUで培ったスキルは幅広い分野で活かせるので、自分の強みを整理して転職活動に役立ててください。
【新生児・小児分野】
- 小児科病棟
- 産婦人科
- 保育園・乳児院
- 保健所
【新たなキャリア】
- 一般病棟・ICU
- 手術室
- 訪問看護ステーション
- 美容クリニック
転職先別アピールポイントまとめ
転職先 | アピールポイント |
小児科・産婦人科 | 成長・発達の知識。家族支援 |
ICU・一般病棟 | 高度な医療技術、緊急時の対応力 |
訪問看護・クリニック | 観察力、地域連携、コミュニケーション力 |
美容看護師 | 丁寧なコミュニケーション・接遇 |
おすすめの転職先のメリット・デメリット
NICU看護師がおすすめする転職先と、メリットとデメリットをご紹介します。
クリニック
メリット:精神的負担が少ない・ワークライフバランス重視・小児科なら即戦力!
デメリット:教育体制が不十分な場合あり・急な休みが取りにくい・福利厚生が弱いところも
美容クリニック
メリット:高収入・夜勤や残業はほぼなし・社割で施術が受けられる
デメリット:土日祝に休みづらい・看護師スキルの維持が難しい・接遇マナーが厳しい
訪問看護
メリット:夜勤なし・柔軟な働き方・患者とじっくり向き合える・今後ニーズが増えていく
デメリット:現場ではひとりでの判断が必要・高度な医療処置は少なめ・教育体制にばらつきあり
手術室
メリット:専門性が高い・チームで働くやりがいがある・夜勤は少なめ
デメリット:手術に合わせた勤務(早出や遅出など)・オンコール対応・専門性が高い
まとめ
NICUで培った経験は、あなたの大きな財産です!
「新生児しか知らないから…」と悩まずに、まずは自分の強みを整理し、新しいキャリアを描いていきましょう。
あなたの未来を応援しています!


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